アメリカIT企業、原則「週3日オフィス勤務」
グーグルのピチャイ最高経営責任者(CEO)は、従業員へ向け、「ホワイトボード前でブレーンストーミングができるよう、できるだけ多くのチームが集まれるのが望ましい」と発信した。コロナ禍では、原則在宅勤務の同社であったが、2022年1月からは週3日のオフィス勤務とし、テレワークとハイブリッドにする。
アップルやアマゾンもコロナが収束した後は週3日出勤を原則とする方針を打ち出した。対面コミュニケーションを重要する。
オフィスワークの弊害
企業がオフィス回帰を進めるなか、現状維持を望む従業員も多く、調整が難しくなっている。プルデンシャル・ファイナンシャルの3月調査では在宅勤務者の42%がテレワークを継続できなければ転職すると答えた。
ワクチン接種を巡るせめぎ合いもある。グーグルなどは出社する社員に接種を義務づける方針だが、アメリカ内の成人49%が出社時に接種証明を求めることを「容認できない権利侵害」と見ている。
テレワークの弊害
テレワークの弊害も見えてきた。2月、アメリカではコロナ禍以降、労働時間が長くなった在宅勤務者の割合は39%、オフィス勤務者21%を上回った。(ADPRI調査)
メンタルヘルスの悪化を訴える声もある。
人手不足が深刻になる日本では女性や高齢者など多様な人材に働き手になってもらうためにも、柔軟な働き方を選べるようにする必要がある。一方、生産性の問題も出ている。日本含む、7カ国で実施した調査で「オフィス勤務より仕事がはかどる」人の割合は日本が43%と最低だった。日本は職務内容が不明確なメンバーシップ型雇用が主流のため、出社してから上司とコミュニケーションをとることが仕事の効率性を左右する面がある。
【テレワーク生産性】
(オフィススよりはかどると答えた率)
- 世界平均:69.1%
- 日本:42.8%
- アメリカ:75%
- イギリス:71.9%
- ドイツ:68.8%
- フランス:73.7%
- オーストラリア:75.4%
- ニュージーランド:76.3%
所見
日本では確かに上司とのコミュニケーションがなければ、仕事は進みにくい。担当者に権限が少ない、プロ度が低く単独で進められない、など考えられる。それ以上に雑談が好きな国民性もあると思う。テレワークはそのような細かいコミュニケーションが取れないことがネックで、生産性が低いと感じる人が多いのだと思う。
私も古い人間で、オフィスワークの方が仕事がはかどると感じてます。週に1回をテレワークの強制するなど、しばらく他国並みに生産性が上がるまで訓練が必要かもしれない。