太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
水泳教室の値上がりが続く、子供への投資も難しくなってくるのか🤔
水泳教室の月謝が長期の上昇を続けている。
総務省の小売物価統計調査によると東京都区部の1カ月の月謝は10年間で1600円あまり上がり、2021年12月には8449円に。
1年前より7%高く、書道など他の習い事と比べても近年の値上がりが目立つ。
水泳は習い事の中で値上がり顕著
背景には働き手の不足や大きな設備の維持など、水泳教室ならではの事情がある。
湘南スイミングスクール茅ケ崎校(神奈川県茅ケ崎市)は21年11月、6年ぶりに月会費を値上げした。週1回の場合で660円上がり月8250円。
従業員の約8割を占めるアルバイトの賃金が上がっていることが響いた。
コロナで離職、「教える人、足りない」
多くの水泳教室では、新型コロナウイルス禍で一時落ち込んだ会員数は順調に回復している。
その一方で、もともと課題だった人手不足によるアルバイトの時給上昇に拍車がかかっている。
リクルートによると水泳指導を含む「スポーツインストラクター」の首都圏の平均時給(募集時)は21年12月に1200円を超えた。
前年同月比5%の上昇で、11年12月と比べると3割ほど高い。
上がり方には地域差もあり、関西圏の時給は18年から20年にかけて急上昇した。大阪府のあるクラブ運営者は「3年前に人手不足でアルバイト時給を200円ほど上げた」と話す。
インストラクターの時給も上がる
水泳教室の採算は光熱費などよりも、人件費が大きく左右する。
このため正社員の割合を抑え、繁閑に応じた体制をとりやすいフリーやアルバイト従業員の比率を高めてきた経緯がある。
だがコロナ禍の初期に休業が広がり、これをきっかけにインストラクターをやめる人も多かった。
営業が再開されると今度は人手不足が加速し、時給が高騰した。水泳コーチを派遣するスケール(川崎市)の馬場浩希代表は「会員が戻っても、教える人が足りないという声もあった」と語る。
20年基準の消費者物価指数(全国)を見ると、水泳教室の月謝の上昇は英会話や書道などの他の習い事を上回る。
重い設備維持費
プールは設備も大規模で、その維持も課題だ。
約40年前の創立時のプールを更新しながら使う久ケ原スイミングクラブ(東京・大田)は、22年4月に会費を500円上げる。
値上げの主な理由は設備費用。最近では地震に備えて天井を張り替え、ろ過装置も新調した。施設の維持費は「例年、売上高の約15%を占める」(日野成央クラブ長)。
同クラブでは更衣室の拡張やオンライン受付のタブレット導入など、新型コロナ対策にも費用がかかった。
全国95カ所で児童向け教室を運営するルネサンスは21年6月、子どもの練習風景などを保護者が動画で見られるオンラインサービスを開始。
これに合わせて月会費を全体平均で1000円ほど上げた。
水泳教室の担う役割
水泳教室の経営環境は厳しいが、担う役割は大きくなっている。
子供2人を水泳教室に通わせる東京都内の女性は、「学校のプール授業が去年は2回しかなく、子どもに泳げるようになってほしいと思い申し込んだ」と話す。
新型コロナの収束が見通せないなか、学校での水泳授業の機会は限られている。
また学校のプールは維持が難しくなっている。1990年に3万5000以上あった学校のプールの数は2018年、2万4000強まで減少。
千葉県佐倉市の19年の調査では、市内の約8割の学校プールが耐用年数の目安を超え、管理費は全体で年間3000万円以上かかっている。
自治体と民間の連携は各地で始まっている。イトマンスイミングスクール(東京・新宿)は19年から利用客が少ない時間帯に、学校の水泳授業を受託し始めた。
日本人が水泳に親しむ基盤になっていた充実した学校教育と水泳教室だが、どう維持していくかを考える時に来ている。
地位脅かすユーチューバー人気
子供の習い事として不動の地位を誇ってきた水泳。
ベネッセホールディングスが2021年6月、3~12歳の子を持つ保護者を対象に実施した調査で、水泳は小学生が今している習い事(34.0%)、これから習わせたい事(11.0%)ともに1位だった。
親も49.0%が子供の頃に習っていた。
一方、小学生がやりたい習い事のトップは動画制作(8.3%)だ。なりたい職業にユーチューバーがあがる世相を反映し、水泳は地位を脅かされつつある。
学校での必修化もありプログラミングは親子とも関心が高い。
ベネッセ教育総合研究所の邵勤風主任研究員はインターネット普及で「保護者の情報収集力は高まってきている」と語る。
今後はIT(情報技術)分野をはじめ、習い事の多様化がさらに加速しそうだ。
所見
コロナ禍もあり人手不足、その一方で子供の習い事需要も増えてきた。
水泳が8449円、通わせられる層も限られてくる。インフレがじわりと近づき、格差社会も広がっていくのか。