太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
金融封鎖は、ロシアにとって打撃であるが、欧州を中心とした他の国にも打撃。
さらに、これでプーチンが止まるとも思えない🤔
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、超大国の「武力による現状変更」として21世紀の歴史に刻まれるだろう。
米欧は「金融封鎖」をてこに撤兵を迫るが、ロシアの対応は読めない。
中国はロシアの動きを黙認しており、日本は台湾海峡をめぐる情勢も注視する必要がある。
ロシアはウクライナの首都キエフに侵攻し、ゼレンスキー政権の転覆を狙う。
ウクライナはNATOに非加盟、ロシアと1対1
市民の犠牲者も増えているが、領内に米国や欧州各国の軍隊はいない。
ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)に未加盟で防衛義務がないからだ。
ロシアにどう抑止力を効かせるか。
さみだれ式に発表した経済制裁は即効性に欠けていた。
米欧カナダがロシアの金融封鎖
モスクワも含めた世界各地でロシア非難のデモも広がり、米欧は一気に態勢を立て直す。
それが米欧カナダと欧州委員会が発表した、ロシアの金融封鎖を目指す共同声明である。
世界の銀行が参加する決済網の国際銀行間通信協会(SWIFT)からロシアの主要銀行を締め出し、ドルやユーロ決済をできなくする。
ロシア中央銀行の外貨準備の活用も制限し、ルーブルの買い支えをできなくする。英紙フィナンシャル・タイムズは米政府高官の「ルーブルは大暴落する」という話を引用した。
経済制裁の最終兵器、大国へは初めて
SWIFTからの排除は経済制裁の「最終兵器」といわれる。
北朝鮮とイランに発動したことはあるが、ロシアのような大国を対象にしたことはない。
締め出す銀行が広範囲になるほど、輸出入の停止が大規模になり、ロシア経済への打撃は大きくなる。
共同声明がロシアの軍事侵攻から3日かかったのにはそれなりの訳がある。
ドイツも『返り血』を覚悟
ひとつは自由貿易を支える金融プラットフォームが総力戦の道具に変質する問題にある。
日銀の元決済機構局長でフューチャー取締役の山岡浩巳氏は「SWIFTは政治的中立に努めてグローバルな資金決済の利便性を高めてきた。国際世論の一致したものがあれば別だが、制裁に使うのはなじまない」と話す。だが、その国際世論が一致した。
ロシアからの資源輸入への依存度が高いドイツの抵抗もあった。
今回そのドイツも賛同したことは「返り血」を覚悟したという意味がある。
ドイツはロシアからの天然ガスに依存して再生エネルギーへのシフトを進めてきた。
原子力発電所を年内にすべて止め、石炭火力の廃止も大幅に前倒しするはずだった。今後、そうした工程表の見直しも避けられないだろう。
世界貿易が縮小し『戦時経済』へ
金融封鎖の詳細の発表はこれからだ。イラン制裁では原油輸出が3分の1に減った。
影響が大きければ、世界は貿易が大幅縮小する「戦時経済」に突入する可能性がある。
天然ガスや原油価格の急騰は避けられず、株式相場も水準訂正は必至だ。
欧州の返り血を抑えるためにロシアのSWIFT制裁から下位銀行を外すという観測もある。
それでも貿易代金の決済に多大な手間がかかり、大幅に遅れることは避けられない。
日本への影響も大きい
日本も影響から逃れることはできない。
原油や天然ガス輸入でロシアのシェアはそれぞれ全体の4.8%、8.3%ある。国際決済銀行によると邦銀のロシア向け債権は2021年9月末の連結ベースで92億ドル。
今後、エネルギー開発のプロジェクト停止や取引先の経営破綻につながれば打撃は小さくないだろう。
ハイブリッド戦争
ロシアのSWIFTからの遮断は、実戦以外のサイバー戦なども含めた「21世紀型ハイブリッド戦」の一側面と言える。
今回はSNS(交流サイト)などを使った情報戦の攻防も激しさを増している。
キエフの高層アパートにミサイルが命中する衝撃的な映像は、キエフ市長によるとされる投稿が初報だった。
ロシア側は偽造を疑わせる動画を拡散している。
親ロシア派武装勢力が投稿した、戦闘で足を失ったとされる住民は、砲撃前から義足だった動画を加工したとみられる。
親ロ派指導者がロシアへの退避を発表した18日の動画について、メタデータ(属性情報)の編集履歴を分析すると映像の作成日は16日だった。周到に準備された軍事作戦の一環とみることができる。
ロシアの偽情報を警戒
バイデン政権も早くからロシア軍の動向などの機微情報を大々的に公開し、偽情報への警戒を呼びかけてきた。
事実対フェイク――。米国務省はホームページにそう題したQ&Aを載せている。
ロシアの「米国がウクライナで化学兵器による攻撃を計画」という主張に対し、ロシアこそ過去に化学兵器を使ったと批判している。
金融封鎖の効果はあるのか
西側の一致した金融封鎖などの行動が、力を信奉するプーチン大統領の自制を促せるかどうか。
ロシアは外貨準備をドルから金やユーロに移し替えるなど備えを固めてきた。金融封鎖も、中国が独自に築く決済網にシフトして一部は逃れるという指摘がある。
米政権は欧州に大きな軍事力を割けない。中国への対抗を最優先し、戦力の東アジア・シフトを進めている。
日本は中国の軍事力が高まる台湾海峡や、北朝鮮の新型ミサイルの脅威に直面している。
外務省の元高官は「バイデン政権が早々と軍事介入のオプションを放棄したことが、ロシアの増長を招いたことは否定できない」と話す。
岸田文雄首相は「力による現状変更を許すとアジアにも影響が及ぶ」と繰り返す。
ロシアのさらなる暴挙をどう止めるか。欧米との結束を固め、痛みも覚悟であらゆる対抗策を用意する以外にない。
所見
ロシアとウクライナが物理的に戦争に進む中、
世界中で経済制裁も利用した心理戦も始まっている。
プーチンにとっての1番の打撃は自国民からの批判だろう。
SNSを使い、何が起きているかロシア国民に伝播することが1番の制裁かもしれない。
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