財務省は10日、税収で返済しなければいけない国の長期債務残高が3月末時点で1017兆1072億円になったと発表した。
18年連続で膨らむ借金
18年連続で増え、初めて1千兆円を超えた。新型コロナウイルス感染症の対策の財源を確保するため国債発行を増やしたことが響いた。
「賢い支出」で成長力を底上げしないと経済が停滞し税収が増えないまま債務が膨らむ懸念がある。
20年間で倍増
2002年3月末の長期債務残高は485兆4180億円で20年間で倍増した。21年3月末からは約44兆円増えた。
長期債務残高は税収ではなく貸付回収金が返済に充てられる「財投債」などを国の借金全体から差し引いた額を指す。
政府はガソリン補助金の拡充などの物価高対策も講じている。
低金利の維持で利払いを抑えている
政府債務が増える中でも国債の元利払い金が少なくすむのは日銀が国債の利回りを低く抑えているのが大きい。
一方、日銀の緩和策で日米の金利差が広がって円安が進み、物価高が増幅されれば、政府の歳出がさらに膨張するリスクが高まる。
『国の借金』は1,241兆円と過去最高
財務省によると国債と借入金、政府短期証券を合計したいわゆる「国の借金」は1241兆3074億円で、21年3月末から24兆8441億円増え、6年連続で過去最多を更新した。
財投債などを含めた国債発行残高は1104兆6800億円で、30兆5204億円増加した。
このうち普通国債は44兆7643億円増の991兆4111億円で、借入金は1兆5762億円減の50兆4285億円だった。
所見
長期の国債で1017兆円、短期も含めて『国の借金』合計は1241兆円と過去最高額を更新し続けている。
日銀は金利を上げられない。
国の税収は60兆円程度あるが、金利が1%上がったら、単純に利払いだけで年間12兆円が吹き飛ぶ。
10、20年後の日本の借金どうなっているのか。
米ドルを持とう。