岸田総裁は10/4の首相指名後、新型コロナ対策の検討に着手する。その中で経済面で軸になるのは給付金。全国民に一律で支給するのではなく、子育て世帯などに限定する給付を想定する。
岸田氏も自民党総裁選の論戦で新型コロナ対策を表明していた。個人向け、企業向けの2本柱の給付制度を設計し、ばらまきにならないように対象を限定する方針だ。
子育て世帯・企業支援、公明党と調整か
岸田氏は個人向けの支給に関して①非正規社員②ひとり親などの子育て世帯③低所得世帯を例示していた。(給付額は言及していない)
連立与党の公明党は「0〜18歳のすべての子供に一律10万円支給」を主張しており、政権発足後すぐに調整が必要になる。
企業向けの支援は持続化給付金と家賃支援給付を復活させる。岸田氏は「業種や地域に限定せず、事業規模に応じて支援する」と説明している。
【岸田氏と公明党の給付金案】
岸田氏案 | 公明党案 | |
個人向け | ||
対象・所得制限 | 非正規社員、 子育て世帯、 低所得者世帯 などに限定 | 0〜18歳のすべての子供。 所得制限は設けず |
金額 | 集中的に支援。 金額未定 | 10万円を一律で支給 |
企業向け | ||
対象・基準 | 中小企業などへ持続か給付金、 家賃支援給付金 | 事業再構築補助金の増額 |
自民党、公明党間の給付金の調整を巡っては岸田氏自身が関わった経緯がある。2020年4月の感染拡大時に政府は「生活に困っている世帯」へ1世帯あたり30万円を支給すると閣議決定した。公明党は全世帯への給付にこだわり「1人当たり10万円」を当時の自民党政調会長だった岸田氏に要求した。
最終的に閣議決定を撤回し公明党案を採用した。衆院選の選挙協力を考慮すれば、自民党は公明党の要求を多少は飲む必要がある。
所見
前回、閣議決定もひっくり返して一律で1人10万円給付できたのは、ニ階氏の口利きがあったから。今回の内閣では二階派閥が要職につけず、口利きもできない。なぜか給付先を絞ろうとしている岸田首相の方針を変えるためには公明党の力を増さなければいけない。衆院選で自民党が大敗すれば、公明党の力が増す。
衆院選はおそらく11月7日or14日に投開票になるので、1ヶ月間、投票先を考えます。(子育て支援に積極的な維新の会ですかね、、)