太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
インフレ見据え積極投資
「資本家たちの祭典」が3年ぶりに戻ってきた。著名投資家ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイは4月30日、対面形式の年次株主総会を開いた。
驚く『積極投資』
参加者が驚いたのはバークシャーの積極投資だ。株式運用は2022年1~3月期に400億ドル(約5兆円)を超える買い越しだった。
攻めの姿勢を鮮明にしつつ、インフレ対応という「守り」の要素も兼ね備えている。
「何十年も続いている事業の14%をわずか2週間で買えた」。バフェット氏は総会の途中、巨大スクリーンの前で説明した。
バークシャーは米エネルギー大手オキシデンタル・ペトロリアム株を14%保有。
同社株の1日の売買高に対して、バークシャーの購入株数が3割を超えた日もあった。
総会直前に公表された22年1~3月期決算。四半期ごとに公表される保有額銘柄上位に米石油メジャーの一角、シェブロンが入った。21年末時点で45億ドルだった保有価値は、3月末時点で259億ドルに膨らんだ。
危機時に果敢に動く往年のバフェット流
21年1~3月期に19億ドルの売り越しだった株式投資は、22年1~3月期に400億ドルの買い越しとなった。
1400億ドルを超えていた現金・同等物は同四半期に400億ドル超減った。
4月には米保険会社アレゲニーの買収を発表。株式取得額は116億ドルになる見通しだ。
多くの投資家がウクライナ危機や中国景気懸念で尻込みする中、危機時に果敢に動く往年のバフェット氏が戻ってきた。
20年、21年の株式投資は通年で売り越しだった。資金の使い道がなく、自社株買いは過去最高水準に達していた。
大型買収は16年に手掛けた金属部品会社のプレシジョン・キャストパーツ以降、遠ざかっていた。
積極投資はインフレ対策にも
積極投資に転じている。
背景には強まるインフレへの備えという狙いがある。
「インフレは債券投資家をだまして財産を巻き上げる。現金をマットレスの下に置いている人の財産も奪われる。ほとんどすべての人がだましとられる」。
「お金を大量に刷ればお金の価値は下がる」――。バフェット氏はインフレに強い警戒感を示した。
盟友でバークシャー副会長のチャーリー・マンガー氏は「(資金の待機先である)米国債を保有するよりも好ましいと思う資産がいくつかみつかった」と話した。
今年92歳になるバフェット氏はインフレの怖さを経験している。
11年の「株主への手紙」でも投資の最大リスクの一つに購買力の低下をあげていた。
インフレ局面で1千億ドル以上の現金・米国債を保有し続けるのは厳しく資本配分の変更は急務だ。
物価上昇で現金の価値が低下する。インフレ下では金利が上昇し国債の価格は下落する。
一方、株式には多少の耐性がある。競争力のある企業は物価上昇分を価格に転嫁でき収益が大きくなり、株価は上がりやすい。
投資哲学『安全余裕率』
投資哲学は変わらない。本質的な企業価値を下回る価格で購入すれば損をしない「安全余裕率」という考え方だ。
バフェット氏の師匠、ベンジャミン・グレアムが提唱した。「バークシャーが直近購入した株式は古典的な『バフェット銘柄』ばかり」。
米クレイトン大学ビジネススクール教授で長年、バークシャーを研究してきたロバート・ジョンソン氏は語る。
例えば42億ドルを投じて筆頭株主になった米パソコン大手のHP。強力なブランドを持ち、潤沢なキャッシュフローを株主還元。
予想PER(株価収益率)は8倍で約20倍のS&P500種株価指数の平均に比べて割安感がある。
オキシデンタルのPERも10倍以下だ。
割安な銘柄を見つける好機
インフレ高進が続けば、米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締めを急ぎ景気減速の恐れがある。
物価上昇が続く間は国債や現金など「安全資産」への逃避は効果を上げにくい。
中長期で見ればリスク資産である株式への投資という「攻め」が「守り」にもつながる。
バフェット氏は積極投資に動く理由について「私たちが賢いからではない。正気を保っているからだ」と語った。
グロース株優位の時代でも安全余裕率を確保する原則を徹底した。
現在は米株式相場は不安定な状態にあり、本質的な価値より割安な銘柄を見つける好機になる。オマハの賢人の言葉と行動には、危機を乗り切る投資の極意が詰まっている。
所見
利上げ時期は割安株を見つけるチャンス。
さらにインフレなので、現金で持っているよりインフレ耐性がある株が中長期では『守り』にもなる。
今、積極投資をするスタイルは真似しよう。