太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
デジタル化が進めば、データ通信量は増える。消費電力が15倍に膨らめば、脱炭素はどうなる🤔
データ流通量の増加でデータセンター(DC)の電力消費が膨らんでいる。
DCが集中するアイルランドでは2030年に国内電力消費の25%をDCが占めるとの予測が公表され、DC事業者への規制が設けられた。
機器の性能が現状のままならDCの電力消費は10年で15倍になるとの試算もあり、国内立地を進める日本にも避けて通れない課題となっている。
2030年には世界消費電力3000テラワット
科学技術振興機構の低炭素社会戦略センターの推定では、現在のサーバーの性能などを前提にした場合、DCの30年時点の電力消費(世界)は3000テラ(テラは1兆)ワット時に膨らむ。
足元のDCの世界電力消費は200テラワット時程度とされ、現在から15倍程度に膨らむとの試算だ。
前提条件や推定方法などによって幅はあるものの、海外研究では2000テラワット時との見方もある。
世界の発電量は2030年までに3割増
国際エネルギー機関(IEA)による試算では世界の発電量は30年に3万4000テラワット時前後と20年比3割増。
世界全体の電力の伸びに比べても、DCの電力消費は大きく膨らむ。
背景にあるのはデータ容量の増大だ。米シスコシステムズによると、22年までの5年で世界のデータ流通量は3倍に膨らむとされる。
「IoT」の普及でデータ流通量が増加
膨大なデータ処理を必要とする人工知能(AI)やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及でネット上を行き交うデータ流通量が増え、データの保存や計算業務を担うDCの新設需要は拡大が続く。
米調査会社シナジーリサーチグループによると世界の大規模プロバイダーのDC拠点は21年10月末時点で700カ所と5年で2倍以上に増加した。
DCの規模拡大で、データ容量は4年で2倍に拡大。「大規模DCの数と平均サイズの両方が着実に増加し続けている」(同社)状況だ。
DCの増加により電力供給の問題が懸念され始めた。
米グーグル、米アマゾン・ドット・コムなどの大手クラウド事業者のDCが集積するアイルランドでは、DCの拡大で電力需要の増加に対応できなくなるリスクが浮上する。
寒冷な地域にDCが集まる
欧州連合(EU)加盟国で、寒冷でサーバーの冷却に有利な立地であるアイルランドにはDCが集まり、国内の消費電力のうち10%以上をDCが占めるようになった。
送電会社は30年には25%を占めるとの予測も提示する。
アイルランドの規制当局は「十分な発電能力を確保できない可能性がある」と指摘。
21年11月、DCへの規制を導入した。DCを新設して電力を使う条件として「電力逼迫時には要求に応じて使用量を抑制する」ことなどを求めた。
デジタル化にDCは不可欠、省力化が必須
デジタル化が進む世界経済ではデータの活用が不可欠になっており、DCの増加は避けられない。
電力の抑制と両立するためにはDCの省電力化が必要になる。
カギを握るのはCPU(中央演算処理装置)をはじめとしたサーバー内の効率化だ。
低炭素社会戦略センターの三枝邦夫上席研究員は30年のDCの消費電力を現状並みにとどめるには、CPUに3~10倍の消費電力性能が必要と試算する。
ただ「CPUのエネルギー効率の改善はかなり鈍化している」という。
日本も電力問題は避けられない
DCの国内立地を進める日本にとっても電力問題は避けて通れない。
経済産業省は、30年までにDC全体で40%以上の電力削減を掲げている。
日本にはCPUなどの開発、生産を先導する企業はないが有望視されている技術もある。
半導体チップなどをつなぐ電気配線を、電力消費が少ない光配線に置き換える「光電融合」だ。
電気と異なり回路抵抗によるロスもなく、処理の遅延や消費電力を抑えられる。
NTTを中心に米インテルなども参加する国際団体「IOWN(アイオン)」では25年度に半導体同士の処理への応用を実現する計画を掲げる。
脱炭素の潮流が加速する中で、40%の電力削減目標を実現できるだけの技術群を国内でそろえられれば、DCの消費電力を減らせる新たな技術・サービスとして商機を生み出せる。
所見
デジタル化は便利だが、脱炭素には悪影響なのか。
データセンターの消費電力が15倍となれば、再生可能エネルギーだけで賄えない。
省力化と再生可能エネルギーを増やさなければ、人類の未来は無い。