三菱商事は8日、2023年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前期比10%増の1兆300億円になる見通しだと発表した。
従来予想を1800億円上方修正した。1兆円を超えれば、総合商社として初となる。
資源高や円安が寄与する。
天然ガス事業は価格高騰で26%増の1320億円となる。
自動車・モビリティ事業もタイやインドネシアの事業が好調で、25%増の1330億円。
電力ソリューション事業は発電資産の売却益が出る。不動産運営会社の売却益840億円も貢献する。
年間配当は前期比5円増の155円と、従来予想から5円引き上げる。
700億円の自社株買いをすることも発表。
22年11月~23年3月に発行済み株式数(自己株式を除く)の1.5%にあたる2200万株を上限に買い付ける。
下期の想定為替レートは1ドル=141円(期初想定は同120円)に見直した。
同日記者会見した中西勝也社長は「為替や資源高といった価格要因の影響を除いた実力値が重要だ。稼いだキャッシュでどのように成長戦略を進めていくかだ」などと述べた。
22年4~9月期の純利益は前年同期比約2倍の7200億円となり、過去最高益を更新した。