太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
中央銀行による金利コントロールはリスクとの隣り合わせ🤔
日銀は14日、長期金利の上昇を抑制する「指し値オペ(公開市場操作)」を3年半ぶりに発動する。
長期金利に事実上の上限を設けて堅持する世界的にも異例の手段で、金融緩和を維持する姿勢を鮮明にする。
「指し値オペ」の手法と効果、さらには副作用といったポイントを読み解く。
(1)利回り指定して国債を無制限購入
「指し値オペ」は日銀が指定した利回りで長期国債を買い取る制度だ。
14日に予定する指し値オペは、10年物国債を対象に0.25%の利回りであれば原則として無制限で買い取る。
指し値オペの発動は2018年7月以来、3年7カ月ぶりだ。
0.25%を超える国債が理論上無くなる
0.25%の水準で長期国債をすべて買い入れると日銀が宣言すれば、それを超える金利で国債が市場取引されることは理論上なくなり、事実上の長期金利の上限となる。
市場の金利水準が0.25%に届かなければ日銀は国債を買い入れる必要もないため、今回は「実弾」を伴わない口先でのオペになる可能性もある。
長期金利0%、短期金利マイナス0.1%
日銀の現在の金融緩和策は、長期金利を0%程度、短期金利をマイナス0.1%に誘導する長短金利操作(イールドカーブ・コントロール=YCC)が柱だ。
21年3月には長期金利の範囲を「プラスマイナス0.25%程度」と切り替えたが、世界的な金利低下で日銀が大胆な国債購入をしなくても日本の長期金利は低位で安定していた。
情勢が変わったのは、インフレ懸念によって米欧の金利が上昇し始めたからだ。
一時0.23%へ上昇
日本も徐々に長期金利が切り上がり始め、10日には一時0.23%と16年1月以来6年ぶりの水準まで上昇していた。
金融政策で許容する「プラスマイナス0.25%」の上限に近づき、金利抑制策の発動に踏み切る。
(2)主要国中銀では日銀のみ導入
米欧中銀は金融緩和の縮小にカジを切りつつあるが、日銀は「出口論は時期尚早」(黒田東彦総裁)と緩和姿勢を堅持する。
日本だけが物価2%に届かない
米欧はインフレ率が目標の2%を大きく上回るものの、日本は2%に届かないままだからだ。
長期金利の上昇を容認すれば、設備投資や住宅投資が弱まって新型コロナウイルス禍の日本経済を下押ししかねない。
今回の「指し値オペ」は、米欧に続いて日銀も金融緩和を縮小するのではないか、という市場の観測をけん制する狙いもある。
中銀は伝統的に取引リスクが極めて小さい短期市場で金利をコントロールしてきた。
物価下落で政策金利がゼロに張り付き、金融緩和の余地がなくなると、日銀は大量に国債を買い入れて資金供給する量的緩和を編み出した。
それでも物価はなかなか上向かず、黒田体制で繰り出したのが長期金利を抑え込むYCCだ。
日銀だけが長期金利を政策目標に
長期金利を政策目標としてコントロールしているのは、主要国中銀で日銀だけだ。
オーストラリア中銀も2020年に3年物国債を対象にYCCを導入したものの、制御が難しく21年11月に撤廃している。
米連邦準備理事会(FRB)も新型コロナウイルス危機時の追加緩和策としてYCCを検討したが、20年6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で最終的には導入を見送った。
(3)国債売買が細る副作用も
FRBはYCCを見送ると判断した際に「政府債務の大量購入を求められ、金融政策の目的と国債管理政策が対立する可能性がある」とその理由を説明している。
FRBは金利コントロールに苦い過去が
FRBは第2次世界大戦時に低利での戦費調達を支援するためYCCを導入し、その後も低金利政策を求める政府の圧力でYCCを長く解除できなかった経験がある。
長期金利は「経済の体温計」と表現されるが、中銀が人為的に低位に抑え込めば、歴史的に財政規律などが緩むリスクがみられる。
日銀介入で市場機能を損なう懸念も
日銀が国債取引を過度に管理すれば、自由な売買を妨げて市場機能そのものを損なう懸念もある。
国債価格が変動しなければ取引金融機関は利益を出せない。
21年4月にはUBS証券が日本国債のトレーディング機能を豪シドニーに移管し、国債入札に特別な条件で参加できる「プライマリー・ディーラー」の資格も返上すると発表した。
YCCが長期化すれば金融機関の日本国債離れが進む可能性もある。
所見
日銀は物価上昇率が2%に到達していないから、先進国で唯一、緩和を継続。
ただ、日本もじわりと物価上昇が近づいてきた。2%に到達したら、日銀はどう動くのか。
低金利が前提の日本経済は、物価上昇すればむしろ崩壊するのでは。
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