太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
新生銀行は6月から、定期預金の金利を10倍に引き上げ6カ月物では年0.1%とする。
他の国内銀行とは逆の戦略
SBIホールディングスの傘下に入ったのを機に預金量を追う戦略に転換する。
日銀のマイナス金利政策が長引き、預金金利を下げてきた国内銀行とは逆を行く戦略だ。
金利負担の増加を上回るほど融資を増やし、運用益を高められるかどうかが課題となる。
定期預金の利用者の9割以上を占めるネット専用を対象に実施する。
預入額が30万円以上の6カ月物と3カ月物は、年0.1%と大手行(0.002%)の50倍とする。
1カ月物は年0.2%と高めにし、試しに利用する顧客も狙う。
1年物は預入額が100万円以上で給与振込口座にした場合などに年0.15%にする。
外貨預金は米ドルの1年物を年3%に引き上げる。4月に1%から2%に引き上げていたが、さらに高める。
0.1%→0.01%→0.002%へ金利低下
国内の預金金利は長期に低下してきた。
1990年代半ばには1年未満の定期で2%を超えていたが、2016年の日銀によるマイナス金利導入後は0.1%以下が常態化した。
20年には大手行が口火を切り、地銀が追随するかたちで年0.01%から0.002%に改定。
資金需要が低迷するなか調達コストの削減に動いた。新型コロナウイルスの感染拡大後、個人や法人が防衛的に預金を増やし、預金の増加がむしろ問題になっていた。
預金を増やし、他の商品を売る戦略
新生銀はあえて預金を増やし、預金口座数は25年3月末までに直近(22年3月末)よりも75万多い380万口座、預金残高は1兆6000億円多い8兆円を目指す。
預金に対する貸出金の比率である預貸率は8割と国内銀行全体の6割を大きく上回り、預金を増やす余力もある。
SBIは00年前後に証券手数料を業界の最低水準に下げて新規顧客を増やし、SBIグループの他の商品の売り先拡大につなげた。新生銀も同じ戦略をとる格好だ。
預金運用の採算悪化、運用先が課題
ただ、金利の引き上げは調達コストの上昇につながり、預金運用の採算悪化は避けられない。
市場運用では安定的な運用先の確保が課題となる。
運用先を従来の日本国債中心から今後は外国債券に広げ、クレジットや株式を織り交ぜたポートフォリオを構築する。
多様な商品、海外事業、利幅を拡大
新たに口座を開いた個人や法人に対し、無担保ローンやリースなどの販売も増やす。
獲得した預金を使い、本業による収益拡大も図る。
たとえば海外事業など相対的に利幅が大きい領域を伸ばす。
ストラクチャードファイナンス(仕組み金融)では、SBIの提携地銀が地盤とする地域で再生可能エネルギーやヘルスケアなど成長分野への資金供給先も増やす。ベンチャー企業向けの融資も拡大する考えだ。
所見
メガバンクの50倍の金利。
金利重視の顧客は新生銀行に流れるだろう。
一方、メガバンクはコストがかかる預金を減らしたい方針。
新生銀行と利害が一致するが、集めた預金を予定通りに運用できるのか。