米ネットメディア「ザ・バージ」は21日、米ツイッターを買収した起業家のイーロン・マスク氏が同社の社内会議で「ツイッターは米国中心であるかのように見えるかもしれないが、どちらかと言えば日本中心だ」と述べたと報じた。
人口に占めるユーザーの割合が日本は米国の約2倍にのぼり、同社のSNS(交流サイト)が活発に使われていることに注目しているとみられる。
ザ・バージはツイッターが21日に開いた社員向けの全体会議の録音などを入手して詳細を報じた。
マスク氏は会議のなかで「日本の人口は米国の約3分の1であるにもかかわらず、日本には米国とほぼ同じ数のデイリーアクティブユーザー(1日当たりの利用者数)がいる」と説明したという。
報道によるとマスク氏は日本でのツイッターの利用率の高さを理想的な姿であると指摘したうえで、「例外なくすべての国で目指すべきだ」と強調した。
ユーザー数が多い日本やインド、インドネシア、ブラジルなどにエンジニアリングチームを分散させ、英語圏以外のサービス開発に力を入れる考えも示した。
独調査会社スタティスタによると、2022年1月時点のツイッターの国別ユーザー数は米国が7690万人で首位。
日本が5895万人で2位だった。
人口に占めるユーザーの割合は米国が23%であるのに対し、日本は47%と約2倍の水準となっている。
ザ・バージはマスク氏がツイッターのコスト削減に向けた人員削減の取り組みを終え、現在はソフトウエア開発と営業部門における積極的な採用に乗り出したとも伝えた。
正確な社員数は不明としつつ、リストラの前に約7400人だった社内システムにアクセスできる人数が現在は2700人強になったと報じている。