太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
米起業家のイーロン・マスク氏から買収提案を受け、米ツイッターが敵対的勢力による企業買収を防ぐためのポイズンピル(毒薬条項)を導入した。
赤字が常態化するTwitter
ツイッターは約4億人が利用し、個人発の速報性と拡散力で情報の民主化を象徴する世界的な基盤となった。
一方、利用者はフェイスブックの7分の1、デジタル広告シェアは0.9%と低迷し、赤字が常態化する。
偽情報拡散の温床になるなど、影響力とは裏腹にビジネスモデルの危うさが度々株主の圧力を招いてきた。
マスク氏『プランBはある』
「プランB(代替案)はある」。
14日、イベントに登壇したマスク氏は、ツイッターの取締役会が買収提案を拒否した場合の対応を問われ、ゆっくりとうなずいた。
9%株式の出資判明から10日で、再びの急展開。ただ、ツイッターが株主に経営を揺さぶられてきたのはこれが初めてではない。
Twitterの歴史
ツイッター創業者のジャック・ドーシー氏は独創的なメディアを生み出したが、2008年には最高経営責任者(CEO)の座を追われ、決済の米スクエア(現ブロック)を創業する。
ツイッターは13年に株式上場を果たしたものの、15年には利用者の伸びの鈍化で株価低迷に不満を持つ投資家の圧力に屈する形で当時のディック・コストロCEOがトップを退任した。
その際、ジャック・ドーシー氏は米アップルのスティーブ・ジョブズ氏のように「カムバック」を果たしたが、20年にはアクティビスト(もの言う株主)のエリオット・マネジメントから退任を要求され、翌21年にパラグ・アグラワル氏にCEOを譲った経緯がある。
独創的な仕組み作るも『商売下手』
ツイッターは、「フォロワー」「リツイート」など独創的な仕組みが使われ、ユーザー間の交流や発信の手法は今も多くのSNS(交流サイト)で用いられている。
ただ、ツイッターがフェイスブック、インスタグラム、ユーチューブなどと並び巨大SNSの一角を占めながら、成長戦略が弱く、外部からの経営の介入を受け続けるのはドーシー氏をはじめ経営陣の「商売下手」が災いした部分が大きい。
例えば無料のインターネットの収益を支えるのは広告収入だ。
米調査会社のインサイダー・インテリジェンスによると、デジタル広告市場でツイッターの世界シェアは僅か0.9%で、20%を超えるグーグルやメタには遠く及ばない。
上場以来、黒字は2回のみ
ツイッターの2021年12月期の連結最終損益は、2億2140万ドル(約280億円)の赤字だった。
慢性的な赤字が続き、13年の上場以来、黒字を確保できたのは18、19年だけだ。現在の株価も上場時と同じ40ドル台にとどまる。
ツイッターのような無料SNSは、ユーザーを集めて広告の価値を高めることが欠かせない。
独スタティスタによるとツイッターの月間利用者は約4億人とフェイスブックの7分の1で、TikTok(ティックトック)やスナップチャットより少ない。
機能面でも、フェイスブックやインスタグラム、ユーチューブなど他のSNSが画像や短時間動画などで新たな市場を広げる中、ツイッターはこれまでハッシュタグ、文字数の増加、広告新機能や有料プランの用意などの機能改善はあったものの、十分にマネタイズの環境があったとは言えない。
世界に影響を及ぼす情報拡散力
そんな「商売下手」なツイッターだが、マスク氏や物言う株主などをひき付けてやまないのは世界に影響を及ぼす情報拡散力にある。
例えばチュニジアで発生した反政府デモからはじまった中東諸国の民主化運動「アラブの春」でツイッターなどのSNSが大きな役割を果たし、直近でもロシアのウクライナ侵攻に関して被害の状況や惨状を世界に伝えた。
マスク氏もツイッターで即時情報を発信し、ウクライナ側の通信衛星の提供要請に応じた。
日本のユーザー数は5,800万人
日本では対応が08年に始まり、「~なう」というつぶやきは新語・流行語大賞になった。
11年の東日本大震災では、ネットを介した情報発信や連絡手段として重宝され、大きな注目を集めた。
スタティスタによると、日本のユーザー数は約5800万人と米国に次いで多い。
偽情報、誹謗中傷などの負の側面
広く個人や事業者の情報発信や収集手段として普及した半面、近年は偽情報や誹謗(ひぼう)中傷など、負の側面も目立つ。
16年、20年の米大統領選ではフェイスブックと並び偽情報による世論工作の温床となった。米議会襲撃の遠因にもなったほか、新型コロナウイルスやワクチンに関するフェイクニュースなどの拡散も社会問題化した。
各国政府からはプラットフォーマーとしての責任が問われるようになった。
マスク氏は非上場化を目指す
マスク氏はツイッターの非上場化を目指しており、買収総額は約400億ドル(約5兆円)に上り、同氏は資産の一部を担保に資金を調達する可能性もある。
検閲のない「言論の自由」を旗印にしてはいるが、企業としての収益力の弱さを克服しない限り、再上場などによる負債返済は難しくなる。
「自由に発言できる場となることが非常に重要だ」。マスク氏はツイッターの改革にこう意欲を見せる。買収の成否も、取締役会や株主の反発などで不透明だが、経営改革の道のりも決して容易ではない。
所見
商売下手のTwitterだが、イーロン・マスクが経営すれば改善できるのか。
イーロン・マスクは『言論の自由』を重視し、収益を考えない可能性もある。
それは、それでTwitterの付加価値が上がる。
マスク氏を応援してしまう。
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