太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
日本にはユニコーン企業が指数上は138社あっても良いが、15社に留まる。
要因はサポートをするプロ不足🤔
経団連が11日、スタートアップ企業の育成策を提言した。
2027年までにユニコーン(価値10億ドル=約1190億円=以上の未上場企業)を100社に増やす目標を掲げ、法人設立手続きの簡素化や大企業によるM&A(合併・買収)の推進、海外人材の誘致などを幅広く盛り込んだ。
提言書を読んで目につくのは「フレンドリー」「楽しむ」の言葉だ。
起業を身近にして挑戦者を増やすことは大事だ。しかし肝心なのは、世の中に必ず革新をもたらすぞというマインドが充満した起業の生態系をつくること。
そうでなければ、走り出した起業家がすぐに行き詰まってしまう。
日本の生態系が抱える「プロ」不足
日本には本来、15社ではなく138社のユニコーンがあっていいはずだ。
国内総生産(GDP)や他国との比較をもとに世界銀行がはじき出した。
なぜこれほどのギャップがあるのか。世銀東京開発ラーニングセンターのビクター・ムラス氏は「専門的アクター」の少なさを主因に挙げる。
専門的アクターとは、スタートアップの成長支援を目的に設計され行動する組織、人を指す。
例えば同じベンチャーキャピタル(VC)でも独立系は「専門的」だが、銀行や大企業の傘下なら「非専門的」と分類する。
東京の場合、生態系に占める専門的アクターの比率は30%どまり。東京と同様に、巨大な国際都市で起業が活発なニューヨークは76%に達する。
やや粗い分類との印象はあるものの、起業家のため全力投球するとは限らないプレーヤーが中心の生態系で、それが内向き思考も招いているとの指摘は無視できない。つまり「プロ」の不足だ。
スタートアップに投資し起業家と伴走するベンチャーキャピタリスト。
シリコンバレーのVC、SOZOベンチャーズの共同創業者である中村幸一郎氏によれば、投資対象の分析や定点観測といった地道な作業を徹底し、人として謙虚であることがトップクラスのキャピタリストの共通項だ。
キャピタリストという仕事の醍醐味は? SOZOのもうひとりの創業者フィル・ウィックハム氏は話す。「起業家とゼロから何かをつくり、形が見えてくると興奮する。脳内で化学反応が起き、これには中毒性がある」
日本は金融出身のキャピタリストが多く、シリコンバレーと違って起業やスタートアップの実務を経験した人材は少数派だ。
もっと起業家の思いを深く理解できる国にしなければと動き出すキャピタリストもいる。
13年に3D印刷のスタートアップを興したのち東京とシリコンバレーに拠点があるVCに転じた稲田雅彦氏。さらに20年、歯科領域で起業した。
循環するように起業家と投資家を両方こなすことで、鳥の目(全体像をとらえる)、虫の目(物事を緻密につかむ)、魚の目(時代の流れを読む)を養う。
身につけばスタートアップを育てるのに有用だと思っている。
VCのUBベンチャーズ(東京・渋谷)を率いる岩沢脩氏と頼嘉満氏は国際的なコーチングの資格取得をめざす。起業家に内省を促して裸の王様になるのを防ぎ、隠れた能力を引き出すためだ。
コーチングサービス会社ZaPASS JAPAN(東京・千代田)によると、利用者の約14%が起業家だ。
プレッシャーとの向き合い方、意思決定、家族との関係……。さまざまなテーマで対話を求め、ニーズは強い。
シリコンバレーでは起業家へのコーチングが一般化し、キャピタリストがときに専門家とも協力しながらその役目を担う。
経営のテクニックやノウハウの伝達ではなく、根本的な哲学や価値観を起業家に問うことが大切になる。
革新の文化を伝承する意識
そもそもシリコンバレーでは、会社の枠や世代を超えて革新の文化を伝承する意識が根づいている。
だからこそ、その時代その時代の起業家を支えるキャピタリストが重要視される。
経営者としてのあるべき姿を学んだインテルのボブ・ノイス氏、ヒューレット・パッカード(HP)のデビッド・パッカード氏ら先輩起業家からのバトンを引き継ぐ責任は重い。
アップル創業者のスティーブ・ジョブズ氏は生前、そう語った。
次は自分の番だと、ジョブズ氏が助言したのはグーグルのラリー・ペイジ氏やフェイスブック(現メタ)のマーク・ザッカーバーグ氏。
中身は焦点の定まった会社運営や製品づくりだったという。
この地で最も親しまれ尊敬を集めた人物にビル・キャンベル氏がいる。ソフト会社などでの経営手腕もさることながら、多くの若いリーダーたちの導き手となったことへの評価が高い。
テクノロジー産業の歴史を築くのは自分たち。そんな自負があるに違いない。
近年、起業家の暴走を思わせる経営問題が目立つが、長年、受け継がれてきた起業の精神がスタートアップの生態系に栄養を送る構造は健在だろう。
では企業の一大集積地、東京はどうか。若い起業家とじっくり対話し、考えを交換する大企業のトップはおそらくまれだ。
土台から耕さないとスタートアップ投資を10倍にしても、専門の役所をつくっても十分な成果は得られない。
「5年で実現しようというのが経団連の気合だ」。提言に関する記者会見で南場智子副会長(ディー•エヌ・エー会長)は訴えた。
同氏の熱量はかねて高いが、名だたる経団連企業の経営者に伝わっているのか。そこが気になる。
日本のユニコーン企業(上位10社)
- 機械学習などの研究と実用化を行う株式会社Preffered Networks(3,549億円)
- ニュースアプリを運営するスマートニュース株式会社(1,981億円)
- Saas型クラウド人事労務ソフトを提供する株式会社SmartHR(1,731億円)
- 半導体システム「KAMIKAZE」を開発する株式会社TRIPLE-1(1,641億円)
- バイオ素材開発のSpiber株式会社(1,351億円)
- 紙やプラスチックの代替になる新素材「LIMEX」を開発する株式会社TBM(1,336億円)
- 新水素エネルギーの実用化研究を行う株式会社クリーンプラネット(1,299億円)
- タクシーアプリ「GO」を提供する株式会社Mobility Technologies(1,244億円)
- 電子カルテプラットフォームやCBDCプラットフォームを開発するGVE株式会社(1,117億円)
- 線虫を利用したがん検査「N-NOSE」の研究・開発・販売をする株式会社HIROTSUバイオサイエンス(1,027億円)
所見
日本でユニコーン企業が少ない理由は3つあると思う。
一つ目は記事のように、専門的アクターが少ない。(ベンチャーキャピタルは銀行系の素人ばかり)
二つ目は、革新的な人材が日本では育たない。年功序列、エスカレーター式に慣れ、アイデアマンが圧倒的に少ない。
三つ目は、そもそも日本のマーケットは少子高齢化で縮小しており、企業が育たない。
海外へ投資した方が良い。