中国の不動産大手、恒大集団の資金繰り不安
9/20世界の金融市場でリスク回避の動きが広まった。NY市場のダウ平均の終値は33,970.47ドル(▲614.41ドル)と大幅に下げた。欧州株も主要国の株価指数は2〜3%の下落となっている。
中国政府が不動産価格の高騰を抑えるべく、今年に入り金融機関へ不動産会社への融資上限を設定した。それにより不動産大手の恒大集団が今後債務償還・利払いできるのか不安が広がった。当社は9/23日以降に社債の利払い日が相次ぎ到来する、33兆円(中国GDPの2%に匹敵)の債務があり金融システム全体を不安定にするリスクも警戒されている。
「中国版リーマンショック」という表現もできている。
香港市場では不動産株を中心に株価が急落、欧米や欧州でも投資家心理が悪化した。シカゴ日経平均先物も29,505円(前日30,500円)と日本市場も9/21は大きく下落する見通し。
所見
中国政府の規制により、相場が波乱になっている。この場面で運用資産をキャッシュポジションに戻すべきか、気にせず積み立てを続けるべきか。
今回焦点は2点、中国の不動産会社が世界市場へどれほどの影響があるか、中国不動産への規制がどこまで厳しくなるか、だと思う。
世界的に中国経済は大きなシェアを占めており、相当な影響は避けられないと思う。年金運用のGPIFなども同社の株や債券を保有している。リーマンショックの時にサブプライムローンが色々な商品に組み込まれていたように、同じ状況になっている可能性は高い。一方、リーマンショックの経験があるため、比率は抑えていると思う。
中国政府も同社を破綻させるまでは締め付けは行わないと思われる。一旦、リスクオフムードとなるが影響が限定的と認識されれば、買い戻しも早いと思う。
今回はある程度下がっても、売らずに、積み立てを続ける方針としたい。