英シティーで講演
岸田文雄首相は5日、英国の金融街シティーで講演し政権が掲げる経済政策「新しい資本主義」を説明した。
資産所得倍増を表明
貯蓄から投資への移行を促し「資産所得倍増を実現する」と表明した。
少額投資非課税制度(NISA)の拡充などで預貯金を資産運用に回すと訴えた。
講演には海外の投資家らが参加した。新しい資本主義は英文で「new form of capitalism」と表記した。首相は「岸田に投資を(インベスト・イン・キシダ)」と呼びかけた。
2000兆円ほどある日本の家計の金融資産は「大きなポテンシャルだ」と指摘した。
うち半分以上を占める預貯金に関し「貯蓄から投資へのシフトを大胆・抜本的に進め、投資による資産所得倍増を実現する」と言明した。
資産所得は給料とは異なり株式の配当などから得られる所得だ。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、2018年の1世帯あたりの資産所得は15.8万円だった。
脱炭素150兆円投資
環境分野で「再生可能エネルギーに加え、安全を確保した原子炉を有効活用する」と明言した。
50年のカーボンニュートラルへ「30年に17兆円、今後10年間で官民協調により150兆円の新たな関連投資を実現する」と話した。
所見
日本の資産2,000兆円を動かすには、NISAの拡充だけでは難しい。
極論であるが、円預金への資産課税など、強制的に投資を促す政策が必要。
岸田さんにはアイデアが無さそうに感じる。