インフレ圧力が当面続く予感。
ドル円は147円台へ。
米国の9月CPIは昨年比8.2%上昇
米労働省が13日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.2%上昇した。
伸び率は約40年半ぶりの大きさとなった6月の9.1%から3カ月連続で縮んだが、高い水準にある。
大きな物価上昇が続けば利上げの観測が強まり、日米の金利差が開いて円売り・ドル買いの動きが強まる。
米国のインフレが日本を含む世界経済の不安要因になっている。
8月の上昇率は8.3%で、市場関係者による9月の事前予想は8.1%だった。
夏場にかけてやや落ち着いたガソリン価格が10月に入って再び値上がりに転じており、先行きの不透明感は強い。
コアCPIは6.6%『インフレは当面続く』
変動の激しいエネルギーと食品を除く指数の上昇率は6.6%と2カ月連続で伸びが拡大した。
市場予想は6.5%の上昇だった。賃金の上昇とともに家賃などのサービス価格が上昇しており、インフレは一段と根深くなっている。
「インフレ圧力は当面続く」。
米連邦準備理事会(FRB)が9月に開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では参加者がこの認識で一致した。
昨年以来、FRBによる見通しを上回る物価上昇が続いており、FOMCの参加者たちは上昇率がピークを付けたという判断を早期に示さないよう注意を払っている。
米国では新型コロナウイルス禍が収まって旅行や外食などのサービス消費が増えると、モノの消費は減速して物価も下がるとの見方があった。
9月のFOMCではこのシナリオに対して複数の参加者から反論が出た。
供給制約や労働力不足の解消に時間がかかっており、モノの値段も下がりにくいという。