総務省が10日発表した東京都区部の2022年12月の消費者物価指数(中旬速報値、20年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が103.9で前年同月比4.0%上がった。
11月の3.6%から伸び率が拡大した。
4%台は1982年4月(4.2%)以来で、40年8カ月ぶりの高さとなった。
円安や資源高で身近な食料やエネルギーの値上がりが続く。
QUICKがまとめた市場予想の中央値(3.8%上昇)を上回った。
生鮮食品を含む総合指数の上昇率も4.0%だった。
生鮮とエネルギーを除いた総合指数では2.7%に達した。
品目別にみると、生鮮食品を除く食料が7.5%と前月の6.7%から伸びが加速した。
食用油が32.5%、炭酸飲料が15.6%上がった。
伸び率が鈍化した生鮮を含めた食料全体では7.0%上昇と、前月から0.1ポイント伸び幅が拡大した。
食品は企業の値上げラッシュが継続しており、物価上昇圧力は衰えていない。
電気代や都市ガス代も値上がりが続き、エネルギーは26.0%上昇した。
交通・通信は2.5%の上昇で、22.1%値上がりした携帯電話機などが押し上げた。
東京都区部の消費者物価指数は物価高をけん引するガソリンなどエネルギーの比重が全国より小さい。
11月の生鮮食品を除く総合指数の上昇率は3.6%と、全国の3.7%より低かった。
12月の都区部の中旬速報で上昇率が4.0%に拡大したことから、12月の全国もさらに伸び率が拡大し、4%台を超える可能性がある。