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東芝買収に1.2兆円融資確約 金融機関、経営監視が条件

日本産業パートナーズ(JIP)を中心とした連合が9日、東芝に買収の最終提案を出した。

買収案の前提となっていた金融機関からの融資確約を得た。

JIPが2022年11月上旬に買収提案してから3カ月。

買収後の経営体制への不安もあり、東芝の経営を監視する仕組みを盛り込むなど、金融機関は総額1兆2000億円にも及ぶ巨額融資の決断に慎重を期した。

JIP案には主力の三井住友銀行とみずほ銀行が各5000億円前後を融資し、三井住友信託銀行と三菱UFJ銀行、あおぞら銀行が続くことでまとまった。

最後まで調整が長引き、取りまとめ役の三井住友銀が融資を確約する「コミットメントレター」をJIPに送ったのは9日の未明となった。

JIPは買収資金を日本企業からの出資と金融機関からの融資で賄う計画で、金融機関に1兆円を超える融資の申し入れをしていた。

コミットメントレターを得るまでに約3カ月もかかったのは、資金調達の状況に変化があるごとに自行に持ち帰って審議し直すなど手続きに時間がかかったからだ。

金融機関の中では東芝買収に巨額の融資をすることに慎重な意見もでていた。

東芝のガバナンス(企業統治)体制や成長性に対する不安からだ。

「エクイティ(資本)の部分が不透明な買収提案に対して負債を出してと言われても検討のしようがない」(大手行幹部)。

当初の懸念はJIPによる出資部分の全体像が見えないことだった。

オリックスや中部電力といった大口の出資企業が固まった後も、1兆円規模の出資が最終的に確約されたかどうか確認できない状態が続いていた。

JIPは少額の出資企業を集めていたが、それらの企業から「名前は出さないでくれ」といった要望もあり、銀行団への説明もあいまいになっていた。

出資企業がすべて明らかになると、当時対抗提案をするとみられていた産業革新投資機構(JIC)側からの横やりが入るのではとの警戒感もあった。

金融機関の中でも多種多様なもの言う株主(アクティビスト)が並ぶ東芝の株主構成を整理した方が企業価値を上げやすいという買収の意義は共有されていた。

22年末からは三井住友銀とみずほ銀が中心となって本格的に融資をする方向で調整が続いた。

ファンドによるM&A(合併・買収)では一般的に、買収時に調達した負債は買収された企業が負うことになる。

金融機関が巨額の融資を回収するためには、東芝の収益力や成長性を高めることが欠かせない。

ただ年末になると東芝の経営状態の悪化が鮮明になってきた。

11月に発表した22年4〜9月期の連結営業利益は前年同期比94%減の27億円にとどまった。

世界の中銀が金融緩和から利上げに転じ、主要国でインフレが進むなど経営環境はいっそう厳しさを増している。

東芝はインフラやエネルギー、半導体などの事業を展開しているが、業界首位の事業はPOS(販売時点情報管理)システムなどに限られる。

例えばエネルギー事業の22年3月期の売上高は5590億円と、1兆4000億円を超える日立製作所のエネルギー関連事業と比べて規模の面で見劣りする。

各事業の市場シェアが高くないため、製品やサービスの価格決定力が高まらない。

4〜9月期に素材や輸送費の高騰で175億円の減益要因となったが、製品価格の引き上げで吸収できた分は87億円にとどまった。

結果として融資はまとまったが、返済を確実にするために買収後の東芝の経営を監視する仕組みが盛り込まれた。

具体的には銀行団と定期的に経営状態について話し合う場を設定し、業績下振れ時には資産売却などの対応を求める条件が入った。

東芝に対して銀行団から役員を派遣することも議論が続いている。

東芝は9日、JIPから株式非公開化を含む再編提案を受け取ったと発表した。

今後、社外取締役7人で構成する特別委員会で議論し、最終的には12人いる取締役会で受け入れの是非を判断する。

買収が実現すれば、JIP、出資する企業、融資する金融機関の三位一体で東芝の改革に取り組むことになる。

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メガバンク太郎
とあるメガバンクで働く16年目の中堅行員です。30年目(51歳)では別会社に出向(給料激減)する運命の業界、それまでにFIRE※出来ないか真剣に考えるようになりました。 妻、子供5人の大家族で生活費もかさむ中、少しでも収入を増やすための「自己成長」、無駄遣いをしない「倹約」、お金を増やす「資産運用」の3つの軸で自らを律する為にブログを始めます。 ご覧になった方へ少しでも有益な情報にするためにも、精一杯がんばります。 ※Financial Independence, Retire Early=「経済的自立と早期リタイア」
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