太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
投信手数料の引き下げ合戦は続いている。
運用で利益が取れなくとも、経済圏に引き込みトータルで儲かるのか🤔
個人向け投資信託の運用手数料の引き下げ競争が再び激化している。
SOMPOアセットマネジメントは外国株に投資する業界最安の投信を投入する。
ネット系運用会社も低コスト投信を武器に経済圏の構築を目指す。
若年層の積み立て投資など長期運用の追い風になる一方、低収益が運用会社の経営体力を奪い、課題の運用力強化が遠のく可能性もある。
業界最安の信託報酬
SOMPOアセットは近く、日本を除く先進国株を対象とする株価指数「MSCI KOKUSAI」と比べた変動幅が上下2%程度に収まるように運用する投信の設定を関東財務局に届け出る。
主に少額投資非課税制度(NISA)での投資を見込み、運用管理手数料にあたる信託報酬は年0・077%(税込み)。
期間限定で信託報酬をゼロにする一部の事例を除くと、外国株投信の中でもっともコストが低くなる。
ファンドマネジャーが投資適格級のトリプルB格以上の123社を選び、銘柄入れ替えの頻度を半年に1回程度にとどめて運用コストを抑える。
MSCIに代表される指数算出会社に支払う費用を節約し、手数料引き下げの原資とする。
これまでは中高年層が主体だったが、低コスト投信で投資意欲を高める若年層を取り込む。
手数料競争
運用業界では2019年ごろに最安の信託報酬を競う動きが強まった。
三菱UFJ国際投信が「業界最低の運用コスト」とうたった指数連動型の投信が注目を集めると、SBIアセットマネジメントなども呼応して手数料を引き下げた。
投資信託協会によると、株価指数に連動するパッシブ型投信の運用手数料は16年末に平均0・51%だったのが、21年10月末には同0・41%と過去最低水準まで低下している。
ネット系の手数料が低く、狙いは経済圏への誘導
手数料競争で新たな変数になっているのが、ネット系の台頭だ。
Zホールディングス傘下のPayPayアセットマネジメントは3月から主要な株価指数に連動する投信を始めた。
ダウ工業株30種平均に連動する投信は信託報酬を年0・198%(税込み)におさえた。22年春には米国の大中型株のパッシブ投信も投入する予定だ。
「投信単体で高い利益をあげられる報酬水準ではない」(同社)といい、積み立て投資などでPayPay経済圏に個人を呼び込む狙いがある。
ネット通販などに誘導できれば、投信単体で高い収益を上げる必要はなくなる。伝統的な運用業界には脅威ともいえる存在だ。
運用コスト低下のメリット・デメリット
運用コストの低下は中長期の資産形成の追い風になる。信託報酬の引き下げは積み立て投資など長期運用で効果を発揮する。
新型コロナウイルス禍の相場変動で資産形成意欲が高まり、上場投資信託(ETF)を除いたパッシブ型投信の純資産残高は10月末に17兆6799億円と過去最高を更新した。
一方で、運用会社の苦境は深まりそうだ。運用報酬の低下が続けば、運用資産が増えても収益には結びつかない。指数連動のパッシブ投信は運用面で他社との差別化は困難で、手数料競争に陥りがちだ。
海外では米ブラックロックやステート・ストリートなどパッシブ型の運用会社の独占体制が強まり、対抗できない企業は再編や合併を余儀なくされている。
日本は運用会社が大手金融グループ傘下に置かれ、米欧のような合従連衡は起きにくい。
ただ低コスト投信の興隆は運用会社の収益を一段と減少させる。
金融庁は運用力の強化を求めてきたが、こうした業界の改革機運がしぼむ可能性がある。
所見
若年層の資金を呼び込むためには、手数料を下げるしかない。
ネット系は運用で儲からなくとも、自社の経済圏に引き込みトータルで収益を上げようとしている。
運用会社は体力が無ければ淘汰されていく。
これで日本に眠る1,000兆円以上の預金が投資へ動けば良いが、それは簡単ではない。
楽天証券は天下の野村証券に投信販売額で勝った?詳しくはこちらの記事。