太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
世界中で穀物高になっていますが、要因は異常気象・バイオ燃料・肥料増加・労働不足と複数あるようです🤔
世界で食料価格の高騰が収まらない。
相次ぐ異常気象や新型コロナウイルス禍の影響で穀物などの供給が不安定になる中、脱炭素化の進展が需要と生産コストを押し上げている。
食料の国際的な価格指数は10年ぶりの高水準にあり、政情不安や格差拡大のリスクも高まる。2022年は食料をはじめとするインフレへの対応が世界の重要課題となる。
2011年6月以来の高値
国連食糧農業機関(FAO)が算出する食料価格指数(14~16年=100)は21年11月時点で134・4と、前年同月比で27%上昇。
11年6月以来の高値を記録した。
穀物や砂糖の価格上昇が理由だ。国際的な先物価格をみると、食用油の原料になる菜種は20年末に比べて7割上昇。
粗糖(砂糖)は21%上がり、小麦は22%高となった。
異常気象による生産低迷
世界的な異常気象で供給が混乱し価格が高騰した農作物が目立つ。
農業大国のブラジルは約90年ぶりとされる歴史的な少雨に見舞われ、トウモロコシの生産が低迷した。
世界最大の菜種の輸出国であるカナダは夏の熱波が響き、21~22年度の生産量が3割近く落ち込む見通しだ。
パーム油は主産地マレーシアがコロナ禍のあおりで労働者不足に陥った。
構造的な需要増か
需要は構造的に伸びる傾向にある。
経済成長を続ける中国の旺盛な飼料需要に加え、各国の急速な脱炭素政策もあって化石燃料に代わるバイオ燃料の消費が拡大。
すでに米国の大豆油の約4割、ブラジルのサトウキビ(粗糖の原料)の5割程度がバイオ燃料向けに使われ、搾油工場の増強計画も相次ぐ。
燃料消費の拡大を期待した投機マネーも穀物市場に流入した。
脱炭素化の影響
脱炭素化は肥料価格の上昇を通じて穀物の生産コストも押し上げる。
肥料はアンモニアから製造し、アンモニアの合成には天然ガスを使う。
石炭に代わる火力燃料として天然ガスが高騰し、アンモニアや肥料にも波及。マーケット・リスク・アドバイザリー(MRA)は21年の米国の肥料コストが前年比で1割強高くなったと推定する。
最近はアンモニア自体がクリーンな燃料として使われ、中長期的な値上がりも見込まれる。
穀物高は特に新興国にダメージ
穀物高は新興国をはじめ世界の政治・経済に影を落とす。
トルコは米国の量的緩和縮小(テーパリング)とともに通貨リラ安が進み、輸入物価高でパンの値段も上昇。
ロイター通信によると最大都市イスタンブールの市営売店では、比較的安いパンを求める人々の行列ができた。
ブラジルの消費者物価指数は21年11月までの1年間で18年ぶりの上昇率を記録した。
高騰を抑えようとインドは投機的な売買の規制に乗り出した。
インド証券取引委員会(SEBI)は12月20日、国内の取引所で大豆やパーム油などの先物取引を1年間停止すると発表した。
東欧のセルビアも11月末から、砂糖や小麦粉といった一部食品に60日間の価格制限を設けた。11月中旬時点の価格を上限として設定し、違反者には罰金などを科す。
資源・食糧問題研究所の柴田明夫代表は「10年前は食料高騰後に生産が急拡大し、需要増に対応できた。脱炭素を背景とする今の食料高は長引きそうで、新興国が混乱すればさらなる供給制約を生む」と話す。
すでにロシアなどでは小麦の輸出を制限する動きがある。
11年に始まった中東の民主化運動「アラブの春」は食料高騰が一因とも指摘される。
今はエチオピアやスーダンのように、内戦や政情不安に直面する国で穀物価格が大幅に上昇。
各国とも人口に占める若年層の割合が高く、厳しい雇用情勢と食料高が国民の不満に直結すると懸念されている。
インフレ、低所得層に重荷
食料などのインフレは所得水準の低い国や社会階層を圧迫する。
一般に所得が低いほど生活費に占める食費の割合は高くなりやすい。
第一生命経済研究所の永浜利広首席エコノミストは「賃金の伸びを上回って食料価格が上昇すると中低所得層の負担感が強まり、生活格差が広がる」と指摘する。
日本での影響
先進国も無縁ではない。
日本では消費支出全体に占める食費の割合(2人以上世帯)が10月時点で28%と、コロナ前の19年10月から0・5ポイントほど高まった。低成長が続く日本は賃金の伸びも鈍く、食品の値上げで家計負担がさらに増す可能性がある。
広がる格差
経済格差の動向をまとめた世界不平等データベースによると、上位0・01%の富裕層の資産が世界全体の資産に占める割合は21年時点で11%に達する。
インフレの一因である世界的な金融緩和とともに株式など資産価格が上昇。
富裕層が潤う一方、資産を持たない層が食料高の重荷を背負う構図が鮮明になっている。
高インフレを退治しようと米連邦準備理事会(FRB)は金融引き締め路線に転じ、新興国でも利上げが相次ぐ。
日本も需要拡大を伴わない「悪い物価高」が懸念されている。
所見
異常気象は温暖化が要因、気候変動の対策として脱炭素へ。
脱炭素のためにバイオ燃料の需要が増え、さらに穀物高に。
コロナ禍で労働力も減り、中国の経済成長で肥料需要も増加。
これだけ要因が多いと、穀物高はしばらく続くと考えられる。格差は広がる一方か。
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