太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
デジタルの世界は進化が早い、どんどんチャレンジして失敗なら即撤退する🤔
三菱UFJフィナンシャル・グループがデジタル戦略で試行錯誤の回転を速めている。
22日にブロックチェーン(分散型台帳)を使った高速多頻度決済の事業開発から撤退すると発表した。
GO-NETジャパンを3年で見切る
2019年の合弁会社立ち上げからわずか3年で見切る。
新規事業を矢継ぎ早に打ち出す一方、収益化が遠いとみれば早期に撤退する経営戦略を鮮明にしている。
「新しい世界を切り開いていきたい」。
19年4月、当時三菱UFJの副社長だった亀澤宏規社長は記者会見でこう語った。
データ配信を手掛ける米アカマイ・テクノロジーズと合弁で「グローバルオープンネットワークジャパン」(GO-NETジャパン)を立ち上げた。
デジタル戦略に力を入れる亀澤社長の「1丁目1番地」とされる事業だ。
アカマイの技術を活用し、ブロックチェーンで1秒間に10万件の処理性能、2秒以内の処理スピードを実現した。
専用のサーバーやネットワークを用意して既存システムを利用するよりも安く、高速に大量の決済をこなせる。
クレジットカードの既存の決済システム「CAFIS(キャフィス)」にとってかわり、日本の決済をとりまく景色を一変させるはずだった。
数円単位の決済ができるのも特徴だ。
例えば利用時間に応じて秒単位の課金も可能になる。
あらゆるモノがネットにつながる「IoT」や車などのシェアリングサービスなどが普及すれば、こうした細やかな従量課金が必要になる。
全国銀行データ通信システム(全銀システム)など既存のシステムでは少額送金はコスト倒れになる。高速多頻度決済が不可欠な世の中を見すえた一手だったが、ニーズはまだ大きくならなかった。
カード会社に浸透せず、140億円減損へ
三菱UFJの担当者は「レガシーの壁が高かった」と認める。
クレジットの決済システムを普及させるには、まずカード会社に乗り換えてもらう必要がある。
傘下の三菱UFJニコスが決済過程の一部で導入したものの、広がりを欠いた。
既存システムが多少、非効率で高コストでも、各社はそれにあわせた最適な体制や事務プロセスを整えている。
スイッチングコスト(乗り換え費用)が普及のネックとなった。
三菱UFJはGO-NETジャパンなど2社の事業を停止し、その後、清算する。すでに21年3月期決算でシステム開発に関連する140億円の減損損失を計上済みだ。
しのぎを削る決済分野
決済分野は各社が力を入れている。
三井住友フィナンシャルグループはクレジットカードでSBI証券と連携し、積み立て投資にも使えるようにした。
みずほフィナンシャルグループは地方銀行を巻き込んだキャッシュレス決済「Jコインペイ」を展開するほか、21年12月にはベトナムで最大シェアをもつ決済アプリ「モモ」の運営会社の出資を発表した。
ハイリスク戦略で早期に軌道修正
もくろみは外れたが、三菱UFJは決済インフラのポジションを狙おうとした。
ある証券会社アナリストは「ゴルフに例えるならアイアンで刻むのではなく、ドライバーでかっ飛ばそうとする」と指摘する。
当然、方向が正しければ収益を含めたインパクトは大きいが、外せば果実は得られない。それだけに早期の軌道修正が大切になる。
他の新規事業でもこの傾向が顕著だ。
MUFGコインはCOIN+へ
16年から構想が浮上したデジタル通貨「MUFGコイン」はリクルートと共同で手掛けるスマホ決済「COIN+(コインプラス)」として21年12月に日の目を見た。
MUFGウォレットは2年で撤退
クレジットカードなどをアプリに取り込んでタッチ決済ができる「MUFGウォレット」は、米アップルからアプリの許認可が得られず同12月にサービスを終えた。
19年のサービス開始から2年あまりでの撤退だった。
走りながら軌道修正
一方で、新たにスマホ向け資産運用サービスや本人確認機能の外部展開など新規サービスも相次いで立ち上げている。
スピード感の遅さを指摘されてきた国内最大銀行が挑むビジネスの流儀の修正。
素早い参入と撤退の判断で「金融プラットフォーマー」の鉱脈を掘り当てられるか。走りながら軌道修正を重ねる「アジャイル」戦略が試されている。
所見
デジタル分野では新興企業のスピードに付いていかなければ、メガバンクは置いていかれる。
GO-NETジャパンは事業停止し140億円の損失となったが、懲りずにやっていくしかない。
既存のシステムや取引にしがみ付いていたら、銀行は10年後には淘汰されているだろう。