太郎
おはようございます❗️
あと15年でFIREを目指す、企業戦士のメガバンク太郎と申します😊
金融資産を増やすため、投資信託や株などの投資は必須です。今更ながらですが、国が推奨する「貯蓄から投資」には税制優遇「NISA」があり、それを使いこなす必要があります。
「NISAって聞いたことはあるけど何のこと?」「つみたてNISAと何が違うの?」「2024年から制度がNISAが変わるって?」という方のために改めて解説します。
税制優遇では他に『iDeCo』がありますが、それとは別です。iDeCo の説明はこちら
NISAとは
「Nippon Individual Savings Account」の略であり、2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です。
NISAでは毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。年間120万円まで投資元本を拠出でき、5年にわたって5つの枠を同時に持てます。つまり投資元本の拠出上限は600万円になります。
ロールオーバーすれば非課税期間を延長できます。一般NISAの非課税期間は5年間ですが、5年目に突入した商品を翌年の非課税投資枠に移す(ロールオーバー)ことで、無理に売却せずに保有を延長することができます。
ロールオーバーに上限の金額はないため、その金融商品の時価が投資上限額の120万円を超えていても、そのすべてを移動することができます(ただしその年の非課税枠をすべて使い切ったことになるため、新規で購入はできなくなります)。
つみたてNISAとは
つみたてNISAは2018年1月にスタートした、長期運用向けの非課税制度です。「NISA」と「つみたてNISA」はどちらかしか利用できません。
主な特徴としては以下の通り。
非課税対象はNISA同様の分配金や譲渡益、非課税投資枠は毎年40万円、非課税期間は20年間で最大800万円。小額からの資産形成を後押しするために作られた制度のため、投資対象は投資信託(ETFを含む)に限られています。
つみたてNISAの場合は非課税期間が20年と長いため、ロールオーバーはできません。期日を迎えると課税口座へと移管されます。
NISAはいつまで利用できるのか
NISAは期間限定の税制優遇制度です。
しかし2020年度税制改正によりNISA制度の見直しが行われ、一部新制度が開始されることとなりました。
2024年から始まる新NISA制度は何が変わるのか?
2023年に終了予定だった一般NISAですが、2024年より内容を新たに「新NISA」として5年間(2028年まで)延長されることとなりました(つみたてNISAも2042年まで延長)。
現行NISAとの違いを解説します。
・新NISAは2階建てのしくみ
現行NISAは、120万円という枠内であれば自由に投資できます。
新NISAは、まず20万円の枠内で金融庁の基準を満たした投資信託(つみたてNISAの対象商品)を選ばなければいけません。
その後、102万円の枠内で現行NISAから一部除いた金融商品を選ぶという「2階建て」のしくみになります。
これにより非課税枠は年間合計122万、5年間で610万円に増えました。
・2階部分の投資先が一部変更
1階のつみたてNISA対象商品は現行と同じですが、2階部分の投資対象は上場株式・公募株式投資信託などで、長期投資に向いていないレバレッジ型投資信託(※1)、および上場廃止になりそうな株式(整理銘柄(※2)・監理銘柄(※3))を除外しています。
※1レバレッジ型投資信託:投資対象の指標の値動きの2倍や3倍など一定の倍率を乗じ、最大25倍というレバレッジ(てこの力)での取引を行う投資方法のため、投機的な短期売買を行うのに適した投資信託。一方、相場観が外れた場合、想定以上に大きな損失を被る場合もある。
※2整理銘柄:証券取引所が定める上場廃止基準に該当し、上場廃止が決定された銘柄のこと。財務諸表で虚偽の申告をした場合や、取引所が上場の基準としている株主数や時価総額などの基準を満たさなくなった場合に整理銘柄となる。
※3監理銘柄:上場銘柄が上場廃止基準に該当する恐れがある場合に、証券取引所より指定された銘柄のこと。
ジュニアNISAとは
2016年度から始まった未成年者を対象とした少額投資非課税制度です。
未成年者(0~19歳)を対象に、年間80万円分の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
ジュニアNISAでは、非課税期間が終了する5年後には、金融商品を時価で課税口座(課税未成年者口座)に移すか、翌年の非課税枠に移す「ロールオーバー」を行うことができます。
ジュニアNISA口座の開設期間は2023年で終了しますが、2024年から2028年の年初において、5年間の非課税期間終了時に保有している金融商品は、「継続管理勘定」へ移すことができます。継続管理勘定では20歳まで非課税で運用を続けることができます。
その間、金融商品の売却は可能ですが、新規の買い付けはできません。
NISA全般のデメリット
投資の利益に対して、非課税になるという大きなメリットがあるNISAですが、デメリットはなにか。
細かな利用条件が設定されていて、なかなか複雑なNISA。運用するにあたって注意しておきたい点をまとめます。
損益通算ができない
通常の投資では複数ある投資用口座のうち、一方が利益を、もう一方が損失を出している場合、2つを合わせて利益と損失を相殺する「損益通算」ができます。
しかしNISAでは、損益通算ができません。そのため、たとえNISA口座で損失が発生し、NISA以外の課税口座で相殺できそうな利益が発生していても、後者で発生した利益に対して税金を支払わなければいけないのです。
繰越控除の適用がない
「繰越控除」とは、金融商品の売却によって損失が出たとき、その損失分を3年間繰り越し、その間に出た利益と相殺できる制度です。
損失した分を確定申告すれば、繰越控除の適用を受けられ、翌年以降の税負担を軽くすることができます。
しかし、NISAでは利益に対して税金がかからないので、損失分(譲渡損失、売買損失)においても税務上なかったものとされます。そのため、3年間の繰越控除の適用を受けることができません。
つみたてNISAのデメリット
つみたてNISAのデメリットは、投資先の幅が少ないため、株などに投資したい個人投資家にとっては不向きであるという点です。
つみたてNISAは個別株への投資は出来ず、投資信託・ETFも金融庁の基準をクリアしたものに限られている。そのため、高いリターンを求める個人投資家からすると、物足りないと感じてしまうことでしょう。
また、つみたてNISAの非課税投資枠は40万円と一般NISAよりも少ない。投資枠が少ないことは、投資金額に余裕のある投資家にとってはデメリットとなる。
ジュニアNISAのデメリット
原則として子どもが18歳になるまでは、口座からの資金の払い出し(引き出し)を行うことはできません。
18歳以降(3月31日時点で18歳である年の1月1日以降)であれば、払い出しが可能となります。
もし途中で払い出した場合は、それまで非課税で受け取っていた過去の収益に対して課税されてしまいますので、注意が必要です。
ただし、災害等でやむを得ない場合は、税務署の確認を受けることで非課税での払い出しが認められています。
イメージしづらい方へ簡単に
株式を運用して100万円の利益が出たとします。こうして得られた利益には通常約20%の税金がかかるため、20万円が税金として取られてしまうのです。NISAを利用すれば、100万円をそのまま手に入れることができます。
一方、「 利益が出た場合」のみメリットを享受できるので運用損が出ればメリットは一切ありません。損益通算もできないため、他の利益が出ている運用と相殺もできません。ジュニアNISAは子が18歳になるまで払い出しもできません。
損をする可能性が高い短期的な運用には向いておらず、少なくとも10〜20年は運用し資産形成する方が、1番利益享受をできる仕組みです。
NISAの普及は
2020年12月末時点(確報値)の口座数は、一般NISAが約1221万口座(前年末比3.9%増)、つみたてNISAが約302万口座(同59.9%増)となり、買付額は、一般NISAが約20兆9461億円(同17.1%増)、つみたてNISAが約7614億円(同約2.6倍)となった。
資産運用における「長期」「積立」に対する認識の高まりを背景に、つみたてNISAで大きな伸びが見られた。
NISA、つみたてNISAどっちが良い
NISAとつみたてNISAは、どちらも良し悪しがあります。使う方にとって最適な方を選択するのが良いと思います。
NISAがオススメな人
- これまでに投資経験がある中級者
- 年間100万円程度を投資できる人
- 比較的、短期に株式投資で利益を出したい人
つみたてNISAがオススメな人
- 投資は未経験の初心者
- まとまった資金を持っていない人
- 長期的に資産を増やしていきたい人
投資初心者や将来の資金形成を目的にしているならば、長期投資と相性の良い「つみたてNISA」がおすすめです。
証券口座のお勧めは3つ
NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAは銀行でも証券会社でも利用できますが、品揃えが多く、手数料が低いネット証券口座が圧倒的にオススメです。(銀行員が申し上げて、大変恐縮です)
証券口座は1つではなく、短期運用と長期運用の使い分けや、システムダウンに備えた予備、その時その時の損得(ポイント付与キャンペーンや新商品など)を考えて2、3持つことを推奨します。私は以下3つで運用をしております。
SBI証券
SBI証券では、現行の制度の下ではつみたてNISAの手数料を無料にしている。買付時手数料はもちろん、売却時の手数料も無料だ。2021年8月20日時点での取扱商品は170本を超えており、日経平均株価を投資対象としたものから先進国株式、新興国株式などさまざまに取り揃えている。
楽天証券
楽天証券では、つみたてNISA口座での取引でも楽天ポイントがたまるのが特徴だ。手数料が無料の商品でも楽天カードでの引き落としで購入すればポイントがたまる。さらにポイントを使って積立投資も可能。2021年8月20日時点で、つみたてNISAの対象となる販売手数料無料(ノーロード)投資信託は177本もあり、幅広い商品から選ぶことができる。
au カブコム証券
au カブコム証券では、Webサイト上で簡単にNISAのシミュレーションを行うことができる。毎月の積立額と積立期間を入力すると、利回りの異なる3種類のプランの試算結果を見られる。NISA口座の保有年数に応じて売買手数料の割引が受けられるau カブコムならではのNISA割特典があるのも魅力と言える。楽天証券同様にPONTAポイントもたまり、ポイントで投資も可能となっている。
所見
将来の資産形成のため、NISAやつみたてNISAの利用は必須だと思います。現時点で富裕層の方には少額だと感じてしまうかもしれませんが、サラリーマンなどの一般層には、大変強い味方となります。20%とは、それだけ大きな差になります。例えば、つみたてNISAで限度800万円を5%、20年運用できれば1,375万円です。利益575万円の20%は115万円、これが取られるか、取られないか。大きいですね。
一方、○○ショック!!など大きく目減りする時期もあると思います。根気強く、コツコツ積み立てる冷静さも必要です。
今は相場が良く、つみたてNISAでは全員が利益を出していますが、大きく下がった時、おそらく何割かの方は運用から離脱します。投資にはメンタルを鍛えることも大切と言えますね。
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